「黄土色ってどんな色？」と聞かれたら、土や砂をイメージする人が多いかもしれませんね。
実際に、黄土色はその名前の通り、自然な土の色を表現することができる色です。
具体的には、黄色と茶色の中間色で、柔らかく温かみのある印象を与えます。
「でも、黄土色の絵の具が手元にない…」なんて時も安心してください！
手持ちの絵の具を混ぜて黄土色を作る方法を詳しく解説していきますね。
基本の配合：黄色と茶色で作る黄土色
黄土色を作る基本の方法はとてもシンプルです。
手持ちのアクリル絵の具で、「黄色」と「茶色」を混ぜるだけ！
黄土色の作り方ステップ
- ベースの黄色を用意
まずは、手元にある「黄色（カドミウムイエローやレモンイエローでもOK）」をパレットに出します。 - 茶色を少しずつ混ぜる
黄色に茶色を少しずつ足して混ぜていきます。ここでのポイントは、茶色は少量ずつ加えること！一気に入れてしまうと、黄色が強く出なくなり、暗すぎる色になってしまいます。 - 色味をチェック
少しずつ混ぜながら、理想の黄土色に近づけていきます。
紙の上に試し塗りをして、実際の発色を確認してみましょう。
使う色の選び方
「茶色ってどの種類を選べばいいの？」と迷う人もいるかもしれませんね。
基本的には、アクリル絵の具のバーントアンバー（焦げ茶色）やローアンバーを使うと自然な黄土色が作りやすいです。
- 明るい黄土色 → 黄色を多めに、茶色を控えめに。
- 深みのある黄土色 → 茶色を少し多めに加える。
このシンプルな方法で、手元に黄土色の絵の具がなくてもすぐに作ることができます！
応用編：黄色、赤、黒を使った深みのある黄土色の作り方
先ほどは「黄色と茶色」でシンプルに黄土色を作りましたが、より深みのある黄土色を作りたい時には、「黄色」「赤」「黒」の3色を使う方法がおすすめです！
「え？黒を入れると暗くなりすぎない？」と思うかもしれませんが、ここでは少量の黒が重要な役割を果たします。
それでは手順を見ていきましょう。
深みのある黄土色の作り方
- 黄色をベースに出す
まずは基本となる黄色（カドミウムイエローなど）を出します。 - 赤をほんの少し加える
黄色に赤を少量加えてオレンジ色に近づけます。ここでの赤は「カドミウムレッド」や「クリムソンレッド」などがおすすめです。赤が強すぎると鮮やかになりすぎるので、少しずつ混ぜるのがコツです。 - 黒を極少量加える
最後に黒（アイボリーブラックやランプブラック）を、筆先にほんの少しだけ取り、オレンジ色に混ぜます。
黒はすぐに強く出るので、「ほんの少し」がポイント！色味がくすんで、深みのある黄土色に変化します。
色の変化の目安
- 黄色 ＋ 赤 → オレンジ
- オレンジ ＋ 黒 → 深みのある黄土色
この配合だと、色に奥行きが出て自然な土の色やアンティークな印象が表現できます。
特に風景画の「古い建物」や「木材の質感」などにはぴったりです！
色作りのポイント
- 黒は極少量が鉄則！色が一気に暗くなるので注意。
- 試し塗りをしながら色味を確認すること。
この方法で、より深くリアルな黄土色が手に入りますよ！ぜひ試してみてくださいね。
補色を活用！黄色と紫で作るナチュラルな黄土色
絵の具を混ぜる時、意外に知られていないのが「補色」を使った色作りです。
補色とは、色相環（カラーホイール）で正反対に位置する色のこと。
黄土色を作る場合、「黄色」とその補色にあたる「紫」を混ぜると、自然で柔らかな黄土色が作れるんです！
黄色と紫を使った黄土色の作り方
- 黄色をベースにする
まずは黄色（カドミウムイエローやレモンイエロー）をパレットに出します。 - 紫を少量加える
次に紫（ディオキサジンパープルなど）を、筆先にほんの少し取って混ぜます。紫を入れすぎると茶色やグレーに近づいてしまうので、少しずつ加えるのがポイントです。 - 色味を調整する
紫を加えることで、黄色の明るさが抑えられて落ち着いたナチュラルな黄土色になります。
ここで色が暗すぎた場合は、黄色を少し足して明るさを戻しましょう。
なぜ黄色と紫で黄土色が作れるの？
補色同士の色を混ぜると、お互いの色を打ち消し合うため、くすんだ中間色（茶色や灰色寄りの色）になります。
黄色と紫の場合、この補色関係をうまく利用して、自然な黄土色が生まれるんです！
こんな時に使える！
- 風景画の大地や岩肌の色を表現する時
- 植物や枯葉など、自然な質感を出したい時
- 明るすぎず落ち着いたナチュラルな印象の黄土色を使いたい時
紫を使うことで、黄色と茶色だけでは出せない深みとリアルさが加わります。
意外な組み合わせですが、ぜひ一度試してみてくださいね！
混色のコツ：少しずつ色を加えて理想の色味を見つけよう
絵の具の混色は、少しの加減で大きく色が変わる繊細な作業です。
特に黄土色のような中間色は、微妙なバランスが大切！混ぜる時に意識したいポイントをまとめました。
1. 「少しずつ混ぜる」が基本！
色を作る時、つい焦って絵の具をドバッと加えてしまうこと、ありませんか？これをやると「暗くなりすぎた…」「違う色になっちゃった！」という失敗が起こりやすくなります。
- 黄色をベースにして、茶色や紫、黒などの調整色はほんの少量ずつ混ぜるようにしましょう。
- 色を加えたら、パレットでよく混ぜて実際に試し塗りしてから判断するのがコツです。
2. 「試し塗り」で発色をチェック
パレット上で理想の色に見えても、実際に塗ってみると「あれ、違う？」ということもあります。
これは、紙やキャンバスの素材や、乾いた後の発色が影響しているからです。
- 作った色を少量、紙に塗ってみる
- 乾燥後の色味を確認する（アクリル絵の具は乾くと少し暗くなることが多いです）
何度か試し塗りをして調整すれば、理想の黄土色に近づきますよ！
3. 理想の黄土色に近づけるための調整方法
混ぜていく途中で「ちょっと違うかも…」と思った時の調整法も覚えておきましょう。
- 色が暗すぎる時 → 黄色を足して明るさを取り戻す
- 赤みが強すぎる時 → 少量の黄色か茶色を加える
- くすみが足りない時 → 紫や黒をほんの少しだけ加える
4. 同じ色を再現するための記録
理想の黄土色が完成したら、どの色をどのくらい混ぜたのか、簡単にメモを取っておくと便利です。
- 例：「黄色3：茶色1」や「黄色4：赤1：黒0.5」など
次に同じ色を作りたい時にすぐ再現できるので、制作がスムーズになりますよ！
まとめ
黄土色は、自然な土や大地の色として風景画や静物画に欠かせない色です。
手元に専用の絵の具がなくても、黄色と茶色を混ぜる基本の方法に加え、黄色・赤・黒や黄色と紫の補色を使うことで、深みや自然な黄土色を作ることができます。
大切なポイントは「少しずつ混ぜる」「試し塗りをする」こと。
特に中間色は微妙な調整が必要なので、乾燥後の色味もチェックしながら理想の色を見つけましょう。
記録を取っておくと再現も簡単です。
