iPhoneの画面に突然現れる黒い丸、実は「AssistiveTouch(アシスティブタッチ)」というApple公式の補助機能です。
見慣れない表示に驚く人も多いですが、これは故障ではなく設定で簡単にオン・オフを切り替えられる便利なツールなんですよ。
この記事では、黒い丸の正体から消す方法、さらに「消えない」ときのトラブル対処法までを、初心者にも分かりやすく丁寧に解説します。
また、AssistiveTouchをあえて活用することで、ホームボタンの代わりや片手操作のサポートとして使うテクニックも紹介。
この記事を読めば、「黒い丸=トラブル」ではなく「便利な味方」として理解できるようになります。
設定の見直しから応用まで、あなたのiPhoneをもっと快適に使いこなしましょう。
iPhoneの黒い丸の正体は何?

突然iPhoneの画面に現れる黒い丸、実はこれにはきちんとした正体があります。
その正体は、Appleが提供するアクセシビリティ機能の一つ「AssistiveTouch(アシスティブタッチ)」です。
ここでは、この機能の概要と、なぜ黒い丸が表示されるのかを詳しく解説します。
AssistiveTouch(アシスティブタッチ)とはどんな機能?
AssistiveTouchとは、画面上に仮想ボタンを表示し、iPhoneの操作をサポートする補助機能のことです。
この黒い丸をタップすると、ホームボタンや音量ボタン、スクリーンショット、画面ロックなど、さまざまな操作をメニューから行うことができます。
まるで画面上にもう一つのホームボタンが出現したような感覚です。
もともとは手が不自由な方やボタンが故障した際に使うことを想定していますが、最近では片手操作の補助として利用する人も増えています。
機能 | AssistiveTouchでできること |
---|---|
ホーム操作 | ホーム画面へ戻る、Appスイッチャー表示 |
音量調整 | 音量アップ・ダウンを画面で操作 |
画面操作 | スクリーンショット、画面ロック、再起動 |
その他 | コントロールセンター・通知センターの呼び出し |
黒い丸が表示される主な理由
この黒い丸が画面に表示されるのは、AssistiveTouchが「オン」の状態になっているためです。
つまり、設定アプリでこの機能が有効化されているだけで、バグや故障ではありません。
しかし、意図せずオンになっている場合も多く、例えばショートカット操作による誤起動や、設定変更の際のタップミスなどが原因として考えられます。
焦らず、次に紹介する手順で簡単に非表示にできますよ。
iPhoneの黒い丸を消す方法【基本編】
AssistiveTouchの黒い丸は、設定アプリから数ステップで簡単にオフにできます。
また、ショートカット機能を設定しておくと、ボタン操作だけで素早くオン・オフを切り替えられます。
設定アプリからAssistiveTouchをオフにする手順
最も基本的な方法は、iPhoneの設定アプリを使ってオフにするやり方です。
以下の手順で進めれば、数十秒で黒い丸を消せます。
手順 | 内容 |
---|---|
① | ホーム画面から「設定」アプリを開く |
② | 「アクセシビリティ」をタップ |
③ | 「タッチ」→「AssistiveTouch」を選択 |
④ | 一番上のスイッチをオフ(灰色)に切り替える |
これで黒い丸が即座に画面から消えます。
再び使いたくなった場合は、同じ手順でオンに戻すだけでOKです。
ショートカット機能で素早くオン・オフを切り替える方法
頻繁にAssistiveTouchを使う人には、ショートカット機能の活用がおすすめです。
この設定をしておくと、ボタンを3回押すだけで黒い丸の表示・非表示を切り替えられます。
操作手順 | 内容 |
---|---|
① | 「設定」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」を開く |
② | 「AssistiveTouch」にチェックを入れる |
③ | ホームボタンまたはサイドボタンを3回連続で押す |
この方法を使えば、設定画面を開かずにワンタッチで切り替え可能です。
ポケットの中で誤操作しやすい人は、ショートカットをオフにしておくのも安心です。
自分の使い方に合わせて設定をカスタマイズしてみましょう。
黒い丸が消えない時の対処法【トラブル解決編】

設定をオフにしても黒い丸(AssistiveTouch)が消えない場合は、システムの不具合や一時的なバグが原因かもしれません。
この章では、そんな時に試したい具体的なトラブル解決方法を紹介します。
再起動でAssistiveTouchが消えるか確認する
まず最初に試してほしいのが、iPhoneの再起動です。
再起動は、軽度なソフトウェアエラーをリセットし、機能を正常に戻す効果があります。
iPhoneのタイプ | 再起動の方法 |
---|---|
ホームボタンあり(例:iPhone SE) | トップボタンを長押し→スライダを右にスワイプ→再びトップボタンを長押しで起動 |
ホームボタンなし(例:iPhone 14など) | サイドボタン+音量ボタンを同時に長押し→スライダを右にスワイプ→サイドボタンを長押しで起動 |
この再起動でAssistiveTouchが消えれば、単なる一時的な不具合だったと考えられます。
それでも消えない場合は、次のステップに進みましょう。
バグ・不具合時の設定リセット手順と注意点
再起動でも直らない場合は、「設定のリセット」を試すのが有効です。
この方法はデータを削除せず、設定だけを初期状態に戻す手順なので比較的安全です。
手順 | 操作内容 |
---|---|
① | 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」へ進む |
② | 「リセット」を選択 |
③ | 「すべての設定をリセット」をタップ |
注意:Wi-Fiのパスワードや壁紙、Bluetooth設定などは初期状態に戻るため、再設定が必要になります。
それでもAssistiveTouchが消えない場合は、Appleサポートへの相談を検討しましょう。
黒い丸が表示される原因と防止策
AssistiveTouchの黒い丸が、気づかないうちにオンになることがあります。
これは設定や操作上の癖によるものが多く、いくつかの防止策を知っておくだけで再発を防げます。
誤操作でAssistiveTouchがオンになる理由
黒い丸が突然現れる原因の多くは、ショートカット操作によるものです。
「アクセシビリティショートカット」にAssistiveTouchが登録されていると、ボタンを3回押すだけでオンになります。
原因 | 内容 |
---|---|
ボタン誤操作 | ポケットの中やカバンの中でボタンが3回押される |
ケースの影響 | ケースがボタンを押しやすくしてしまう設計 |
子どもによる操作 | 知らないうちに設定を変更してしまう |
防止したい場合は、「設定」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」からAssistiveTouchのチェックを外しておくと安心です。
この設定変更だけで、誤って黒い丸を表示してしまうリスクを大幅に減らせます。
特定アプリで黒い丸が表示される場合の対応法
特定のアプリを開いたときだけ黒い丸が表示される場合、アプリやシステムの連携が原因のこともあります。
まずはアプリを完全に終了して再起動してみましょう。
ステップ | 操作内容 |
---|---|
① | アプリをスワイプして終了 |
② | 再度アプリを起動して確認 |
③ | 改善しない場合はアプリを再インストール |
また、「設定」→「アクセシビリティ」から該当アプリが特別な設定を利用していないか確認するのも有効です。
システムバージョンが古い場合も不具合が起きやすいので、iOSアップデートも忘れずにチェックしましょう。
アップデート後はAssistiveTouchの挙動が安定するケースも多くあります。
AssistiveTouchの便利な使い方

AssistiveTouchは黒い丸が邪魔だと感じる一方で、うまく使えばiPhone操作を劇的に快適にするツールでもあります。
この章では、実際にどんな使い方ができるのか、そしてより便利に活用するためのカスタマイズ方法を紹介します。
ホームボタンの代わりとして使う
ホームボタンがないiPhone(iPhone X以降)では、AssistiveTouchがホーム操作の代わりをしてくれます。
黒い丸をタップするだけで、ホーム画面に戻る・Siriを起動する・Appスイッチャーを開くなどの操作が可能です。
まるで画面上にもう一つのホームボタンを設置したような感覚で使えるのが魅力です。
操作 | AssistiveTouchでの代替 |
---|---|
ホームボタン | ホーム画面へ戻る/Appスイッチャー表示 |
電源ボタン | 画面ロック/スクリーンショット撮影 |
音量ボタン | 音量の上げ下げをタップで調整 |
物理ボタンの劣化を防ぎたい人や、指が届きにくい場面では非常に重宝します。
一度慣れると、AssistiveTouchなしでは不便に感じるほど使いやすいですよ。
カスタマイズで使いやすくするコツ
AssistiveTouchは初期設定のままでも便利ですが、自分仕様にカスタマイズすることでさらに快適になります。
設定アプリで「アクセシビリティ」→「タッチ」→「AssistiveTouch」と進み、「最上位メニューをカスタマイズ」を選びましょう。
設定項目 | できること |
---|---|
最上位メニュー | よく使う機能をアイコンとして登録できる |
カスタムアクション | シングルタップやダブルタップに特定操作を割り当て |
待機時の透明度 | 黒い丸の濃さを調整して目立たなくできる |
特におすすめなのは「透明度の調整」です。
黒い丸を半透明にしておくと、画面を見やすくしながらいつでも呼び出せるため、邪魔に感じることがぐっと減ります。
AssistiveTouchは、設定次第で「邪魔な黒い丸」から「頼れる操作アシスタント」に変わります。
AssistiveTouchのメリット・デメリット
ここでは、AssistiveTouchを実際に使ううえで知っておきたいメリットとデメリットを整理しておきましょう。
どちらも理解しておくことで、自分に合った使い方を選びやすくなります。
メリット:操作性が上がりボタンの負担を軽減
AssistiveTouchの最大のメリットは、物理ボタンを使わずに多くの操作ができることです。
ボタンが壊れかけていたり、押しにくかったりする場合でも、黒い丸をタップするだけで代用できます。
シーン | AssistiveTouchの活用例 |
---|---|
ホームボタンが効かない | 仮想ホームボタンで操作可能 |
片手操作をしたい | 画面上のどこでも主要操作ができる |
物理ボタンの負担軽減 | 劣化を防ぎ、デバイスの寿命を延ばす |
また、よく使う機能を登録すれば、アプリ起動やスクリーンショットもスムーズに行えます。
AssistiveTouchをうまく使えば、iPhone操作をワンタップで完結できるのです。
デメリット:画面の邪魔や誤タップの可能性
一方で、デメリットもいくつかあります。
黒い丸が常に画面に表示されるため、動画やゲームなどの全画面コンテンツでは邪魔に感じることがあります。
また、位置を誤ってタップしてしまい、意図しない動作が起こるケースもあります。
デメリット | 内容 |
---|---|
表示の邪魔 | コンテンツが隠れることがある |
誤操作リスク | 黒い丸を誤って押してしまう |
見た目の違和感 | シンプルな画面デザインを損なうことも |
これらのデメリットが気になる場合は、透明度を高めたり、必要なときだけオンにしたりすることで解決できます。
「常時オン」ではなく「必要に応じて使う」スタイルが理想です。
うまくバランスを取って、自分に最適な使い方を見つけましょう。
まとめ|iPhoneの黒い丸を正しく理解して使いこなそう
ここまで、iPhoneの画面に表示される黒い丸の正体と、その消し方、そして便利な使い方までを解説してきました。
黒い丸の正体はAssistiveTouchという補助機能であり、設定やショートカットで簡単にオン・オフを切り替えられることが分かりましたね。
ポイント | 内容 |
---|---|
黒い丸の正体 | AssistiveTouch(アシスティブタッチ)というアクセシビリティ機能 |
消す方法 | 「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「AssistiveTouch」をオフ |
ショートカット操作 | ホームまたはサイドボタンを3回押してオン・オフを切り替え |
消えない場合の対処 | 再起動や設定リセットを試す |
便利な活用法 | 物理ボタンの代わりや片手操作の補助に使える |
AssistiveTouchは「消す」だけでなく「使いこなす」ことで、iPhoneをより快適にできるツールです。
邪魔に感じたときはオフにし、必要なときにオンにする。
そんな柔軟な使い方を身につければ、黒い丸を味方につけて、iPhoneをもっと便利に使いこなせるようになります。