ワケギは、ご自宅の庭やプランターを使って簡単に栽培できる野菜です。
初めての園芸にも最適で、手軽に始められます。
ワケギの球根は、地元の園芸店で見つけることができます。
「20日わけぎ」という種類は、3~4週間で収穫できるため栽培しやすく、特におすすめです。
ワケギの特徴
ワケギは、ユリ科に属するネギとタマネギの特性を持つ植物です。
寒さには少し弱いので、暖かい地域での栽培が理想的です。
日本では広島県や福岡県、愛知県での生産が特に多く見られます。
種ができないため、はじめは市販の球根を購入し、8月から9月にかけて植えます。
収穫後の翌年6月には球根を掘り起こして保存し、再度植えることが可能です。
ワケギの葉は柔らかく香りがよく、麺の薬味や和え物、卵とじなどによく使用されます。ま
た、根の部分も新鮮な状態でおいしくいただけます。
強く育てやすいワケギは、プランターでの栽培にも適しています。
家庭菜園を始めたい初心者にとって理想的な野菜です。
栽培の最適な時期
一般的なワケギは、8月から9月に球根を植えると、翌春の3月から5月に収穫できます。
早生種を7月に植えると、秋の10月から12月に収穫することが可能です。
ワケギ栽培の基本:畑とプランターでの育て方
畑での土作り
ワケギは酸性の土を好まないので、植え付けの2週間前には1平方メートルあたりに苦土石灰100グラムを撒き、しっかりと耕しましょう。
また、植え付け1週間前には、同じ面積に完熟堆肥2キロと化成肥料100グラムを加えて再び耕します。
畝は幅60センチ、高さ10センチで整え、水はけが良い状態にしておきます。
球根の植え方
球根を植える際には、外側の枯れた茶色の皮を取り除き、活着を促進させます。
この皮は日光に半日当てると簡単に剥がれます。
大きな球根は2~3個に分けて植えると良いでしょう。植え穴は深さ5センチにし、球根の頭部を上にして、先端が地面から少し出るように植えます。
深く植えすぎないように注意し、株間は15~20センチに保ちます。
植え付けた後は土を寄せ、水やりをしますが、土が既に湿っている場合は水やりは不要です。
プランターでの栽培方法
用土の準備
プランターを使った栽培では、標準サイズ(約60センチ)のプランターで4~5株、10号鉢(直径約30センチ)で2~3株が適切です。
土作りが難しい場合は、市販の野菜用培養土を使うと便利です。
プランターの底には排水を助けるための鉢底石を敷き詰め、土はプランターの7~8割程度まで入れます。
植え付け方法
プランターや鉢での植え付けも畑と同じ方法で行います。
球根の外皮を取り除き、5センチの深さの穴を掘り、それぞれ2個ずつ植えます。
深植えを避け、株間は15~20センチにします。
植え付けた後は土を寄せ、しっかりと水をやります。
プランターや鉢は、日光と風通しの良い場所に置きましょう。
ワケギの栽培管理のポイント
ワケギの栽培、管理のポイントについて解説します。
水やりについて
畑でのワケギ栽培では、普段の雨量で水分が十分に供給されるため、追加の水やりは通常不要です。
雨が降らない時には、週に1~2回の水やりが必要になります。
プランターで栽培する場合は、土の表面が乾いたらしっかりと水をやりましょう。
ただし、水のやり過ぎは株のに悪影響を及ぼすため、注意が必要です。
追肥と土寄せ
ワケギが植え付けから約1ヶ月で10~15cmに成長したら、初めての追肥をします。
1平方メートルあたり化成肥料30グラムを株間に施し、土と混ぜながら株元に軽く土寄せを行います。
以降は2週間に1回、同じ量の肥料を施し続けます。
プランター栽培の場合は、株の周りに化成肥料5グラムを施し、同様に土と混ぜて土寄せをします。
収穫のタイミング
ワケギの草丈が20~30cmに達し、葉が約20本になったら収穫の適期です。
多くの株がある場合は、株ごとに掘り上げて地下の小球を収穫します。
これらの小球は生で食べても美味しいです。しかし、株ごとに掘り上げるとその後の収穫はできないため、継続して収穫する場合は一部の球根を残しておく必要があります。
ワケギの葉は必要に応じて刈り取り、株元から3~4cmを残します。
葉を短く刈りすぎると新しい葉によくないので注意が必要です。
追肥を施せば、さらに2~3回収穫が可能になります。
畑栽培では1平方メートルあたり化成肥料30グラム、プランター栽培では1株あたり化成肥料5グラムまたは液体肥料を施します。
球根の掘り上げと保存方法
球根は保存しておくと、毎年植え付けが可能です。
保存用の球根は、4月頃から葉を育て始め、6月に葉が枯れ休眠期に入ったら掘り上げます。
掘り上げた球根は乾燥させ、風通しの良い場所で保管し、8月~9月になったら選んで再び植え付けます。
ワケギ栽培のコツ
ワケギをうまく栽培するコツは、日当たりが良く暖かい環境で育てること、連作を避けること、適切な水やりと肥料管理を行うこと、植え替え用の球根を適切に保存することです。
ワケギは連作を避けるため、1~2年間は同じ場所での栽培をやめましょう。
水やりや追肥、土寄せは成功する栽培に不可欠です。
最初の年は市販の球根を植え、収穫後の6月に掘り上げて保存し、次の栽培シーズンに向けて再び植え付けます。